筆界の復元事例
(筆界事例)

 明治6年に沽券地図の中箱の表に地図作成の意義が「国籍、これ民を治めるに於いて、最重なり、人民その境を争わずして、その土地をやすんずるには地図よりよきものなし。目下、さらに地検を付与し、私有地の証となす、而してその地坪の詳明となるはすなわち地図なり。よって旧図を釐正せんと欲す。新地検図を製すれば、後生住民をして境界の争論をせしむること無きものなり」と書いてある、このことから見ても当時公図(地引絵図)の測量、作成に携わった人たちの思いが伝わってくる。

 公図明治6年から9年に作られた改組図と明治20年から22年に再測された更正図があるからでも復元可能である、公図には復元できるヒントが隠されている、解析すれば見えてくるものがあるが公図を端から指定して解析しなければ何も見えてこない、ようはそれだけの公図への歴史的な知識と最先端の座標解析技術がないと出来ない。
 境界鑑定事例、筆界特定事例では公図は土地の配置や線が直線か、曲がり点の方向がどうか等、図としての価値だけを強調した説が見られるのが残念である、公図も現在の測量図と同じ目で見てもらいたいものである。

 明治に作られた公図から現在の測量によって作られた測量図までを使って以下に解説事例を掲載します、私が研修会に講師として呼ばれた際に提供頂いた事例を取り上げ統計的な考えと最小二乗法による考えを取り入れ解説したもので解りやすい事例を取り上げたものではありませんので承知おきください。

ファイルはPDFになっていますのでダウンロードしてから見てください。(空きは作成中です、空欄は一般事例にあります)
難易度 A簡単 Bやや難しい C難しい  となっています。

タイトル 難易度
はじめに 事例解説の前の予備知識としてお読みください。
2009/6/1作成
1 平板作成地積測量図から復元 A 昭和40年頃に平板測量で作成された地積測量図の筆界復元事例です。
2009/6/18編集
2014/7/1 三斜→画地調整プログラムを使用,筆界の判断を追加し見直しました。
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3 座標値のある区画整理地区の亡失点の復元 A 日本測地系座標のある区画整理地区で亡失した境界標を復元する例です。
2009/8/11編集、2009/10/02再編集(結果に変更なし)
2010/2/9プログラムの操作を織り込みました.
4 座標値のある区画整理地区の分筆前の筆界確認 B 日本測地系座標のある区画整理地区で分筆登記を前提とした筆界を確認する例です。
ヘルマート変換から座標層別まで解説してみました、ベクトル図をみて異常に気がつくかどうかがポイントになります。
2009/8/15編集、2009/10/02再編集(結果に変更なし)
5 分筆によって新設された境界標に確認 A 区画整理地区内で分筆で新設された境界標の位置を確認し例。
簡単な例で初めての方でも分かりやすいと思います。
2009/11/5編集
6 地籍図の精度確認 A 図解法による地籍図と境界標を確認して異常の有無を判断する。
2010/06/22編集
7 公図(更正図)から境界を復元 B 公図から争いのある境界を復元する事例です。
2009/09/15公図(原始筆界)からの復元を再編集
2010/2/11プログラムの操作を織り込みました。
8 震災復興区画整理図からの復元 C 大正13年の関東大震災の震災復興区画整理図からの復元です。
以前掲載していた「震災復興区画整理図からの復元T&U」の焼き増し版です。
2009/10/09編集
9 地積測量図のある地籍図からの復元 B 地積測量図と地籍図を比較して精度の高い図面から復元する事例です。
2009/10/5編集
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14 戦災復興区画整理図からの復元 B 第二次世界大戦後の復興区画整理図からの復元です。
2009/10/07編集
2013/12/11再編集
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16 廻り間が正確な平板地積測量図からの復元 B 三斜図の廻り間が正確で底辺と高さが不正確な地積測量図(平板で作成)の境界復元事例です。
2009/9/9編集、2009/10/02再編集(結果に変更なし)
2010/2/8プログラムの操作を織り込みました。
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19 測量図と現況境界との不一致を解析 B 30年前の測量図と現在の境界標との不一致を座標変換を使って解析するもの。
プログラムの操作を織り込みましたので解りやすくなったと思います。
2010/02/08リリース
20 民間施行区画整理図の復元 B 昭和35年〜53年頃の民間区画整理図からの事例です、民間施行の区画整理は精度が良くないと言われていますがそんなことはありませんでした。
2011/02/14リリース
21 筆界特定事例(20/5)
東京会会報(2008春号)に載った「筆界特定事例」を載せました。
この事例はいろいろな問題を含んでいると考えられます。
@地積更登記に添付され筆界確認書を何の反省もなく否定していること。
A筆界創設以後に確認されてた官民境界を基に比例按分していること。
B分筆申告図があるのにそれを使わないで筆界復元していること。
C計算のレベルが低すぎる事・・・などなど考えてみてください

事例のデータ 1〜の計算データです、実際に計算を実感したい方はご利用ください。