【求心誤差が水平角に及ぼす影響】

求心誤差は正反の観測で消去出来ません。

求心誤差の計算表 (エクセルプログラム(Book)です)表に求心望遠鏡のズレ(誤差)、視力によるズレと二点間の平均距離を入力すると計算できます。

TSを整置した時に望遠鏡の向いている方向の求心が0として,TSを回転させて標石と求心望遠鏡の中心が最もズレている方向の測角誤差が一番大きい。
標石の上に直径1mm単位の円を描いた紙を貼り,円周のズレの量を目視で読むと正確に確認できます。
これを前提として表の計算結果は起こる誤差の最大値が計算されます。
たぶん,0.2mm以下(視力によるが?)は読み取りが出来ないと思いますがズレを確認しましたらメーカーの取扱説明書にしたがって処理して下さい。
実際には0〜計算値 の範囲でどの程度の角度誤差が生じているかは不明です。

計算式 θ(角誤差秒)=((2×√2×0.63×e(求心誤差m)/S(2方向の平均距離m))×180/π)×3600
参照文献   http://library.jsce.or.jp/jsce/open/00037/332/332-124268.pdf

下げ振りに変わって求心望遠鏡で求心するのが当たり前になっています、それだけに求心誤差を確認して水平角に及ぼす影響を常に念頭に置く必要があります。

水平角はTSの性能によって正確になりましたが何故か求心望遠鏡は2倍が一般的です、このことからTSの性能に関係なくTSの求心望遠鏡の調整が必要です。

TSの性能基準では以下の表になっている.
基準では2mm以下になっている。自動求心装置が各メーカにありその性能は概ね0.8mm以下となっている。
今の品質管理のレベルで考えれば4σ以上で管理するのが普通なので0.2mm程度に精度が確保されていると解釈するべきであろう。


(トータルステーション)
第8条 トータルステーションの性能基準は、次のとおりとする。
 (1) 外観、構造及び機能
  測定精度に影響しないものとする。
 (2) 性能
  1)級別性能基準は、次表を標準とする。

判 定 項 目        級別性能基準
1級 2級 3級
A B
測角部の性能 1級セオドライトの性能に準ずる 2級セオドライトの性能に準ずる 3級セオドライトの性能に準ずる
測距部の性能 2級中距離型測距儀の性能に準ずる 2級中距離型測距儀の性能に準ずる 2級短距離型測距儀の性能に準ずる 2級短距離型測距儀の性能に準ずる
測距軸と視準軸の差      60″以内
求心器の精度 1mm以下 2mm以下
データ記憶装置の性能 観測データの保護機能を有する
観測データの標準形式による出力機能を有する




【0.2mm以下は判別出来ない理由】

視準誤差はの計算式
 視準誤差は視力に大きく影響されます、通常視力が1.0の場合、視角は1分(60秒)
これは5m先の1.5mmを見分けられる  1.5*206265(ρ)/5000=62秒 によります。



視力0.7(免許視力)で2.07mm/5m  85秒  通常30cm離してものを見る場合の線の幅は 85秒/206265*300mm=0.12mm
視力1.0で1.45mm/5m  60秒  通常30cm離してものを見る場合の線の幅は 60秒/206265*300mm=0.09mm
視力1.5で0.97mm/5m  40秒  通常30cm離してものを見る場合の線の幅は 40秒/206265*300mm=0.06mm
視力2.0で0.75mm/5m  30秒  通常30cm離してものを見る場合の線の幅は 30秒/206265*300mm=0.04mm



標石から求心望遠鏡までの高さを1.2m、望遠鏡倍率2倍とすれば

視力0.7で   (2.07mm*(1.2m/2))/5=0.25mm以下は出来ない。
視力1.0で   (1.45mm*(1.2m/2))/5=0.17mm以下は出来ない。
視力1.5で   (0.97mm*(1.2m/2))/5=0.12mm以下は出来ない。
視力2.0で   (0.73mm*(1.2m/2))/5=0.09mm以下は出来ない。

0.2mmを判別するためには視力は1.0以上必要ということになる。


【レーザ求心装置の精度】 概ね0.8mm以内が多い


ソキア製 LAP1 レーザ求心装置

LAP1
可視光レーザーで求心作業を効率アップ。

ソキア製トータルステーションと電子セオドライトに装着可能。

レーザースポット径φ2mm以下、求心精度は0.8mm以内です。

ビームの明るさを5段階に調整できます。